個人タクシーとは?メリットや注意点を解説!
2023.11.15
街なかを走るタクシーは、実は2種類あります。会社が運営する法人タクシーと、今回ご紹介する個人タクシーです。見た目はあまり変わりませんが、ドライバーの働き方や内装、サービス面などで違いが見られます。
今回は個人タクシーの特徴やメリット、将来性についてご紹介していきます。
目次
個人タクシーとは?
定義と特徴
個人タクシーは、会社に属さず個人でタクシードライバーとして働くタクシー事業者のことです。街なかで見かける「個人」と書かれた行灯のタクシーがあれば、それが個人タクシーです。
いわゆるフリーランスの方々と同様に、
・営業収入が100%売上につながること
・休日や休暇を自由に取れること
・自分のペースでできること
などの特徴があります。
内装やサービスも基本的には自由です。ロックやジャズを流したり、独自のサービスを提供していたりします。
個人タクシーの中には専属の顧客を持っていて、官公庁の夜間は個人タクシーが多く停車します。法人に所属した時期に「お得意様」を抱え、独立の際にそのお得意様を引き連れるようなケースもあります。
法人タクシーとの違い
法人タクシーは企業が運営するタクシーサービスであり、専属のドライバーが企業の所有する車両を運転します。個人タクシーは個人事業主が自分の車を使ってサービスを提供するため、勤務形態や給与形態などが異なります。
個人タクシーのメリット
個人タクシーは個人事業主なので、会社の制約が少ないのが大きなメリットです。働く時間や日程を自分でコントロールでき、売り上げ目標を達成すれば業務を終了できる自由度があります。収益は全額自分のもので、独立することで利益が見込まれ、その利益が持続できる見通しがあります。必要経費も自己負担となりますが、多く売り上げればそれらをカバーでき、大きな収益が期待できます。経済的・時間的な自由が利くのが、個人タクシーの大きなメリットと言えます。
個人タクシーのデメリット
個人タクシーになるには、厳しい条件をクリアする必要があります。例えば、個人タクシーの申請の際に35歳未満であれば、営業区域内でのタクシーまたはハイヤー業務を10年以上継続している必要があります。さらに、10年間の無事故無違反も条件です。そのため、個人タクシーになるには少なくとも10年はかかるということです。
利用者にとっては、「信頼の証」にはなりますが、起業・独立のハードルが高いのはデメリットといえます。
また、個人タクシーを事業として取り組む場合、個人ならではの懸念事項があります。たとえば、病気やけがなどが発生した場合、一定期間は収入がストップすることになります。休養が必要な場合でも、車庫費用や車両の維持費が発生するため、不測の事態に備えた貯蓄が必要です。
通常業務に加えて、事故対応や確定申告などの事務業務も行う必要があり、法人タクシードライバーと比べて仕事の量が増えることも考えられます。さらに、営業区域が元いたタクシー会社とかぶる可能性があり、競争が激しくなるデメリットもあります。これらの条件をクリアした後も、安定性がなくリスク管理が求められるため、精神的な負担が大きいかもしれません。
個人タクシーの未来展望
技術の進化と快適性向上
個人タクシーは技術の進化によりますます快適なサービスを提供することが期待されます。自動運転技術やナビゲーションの進歩が、利用者体験の向上に寄与するでしょう。働く時間や勤務形態を自由に選べる個人タクシーは、現代に即した柔軟な働き方を実現できます。
環境と多様な価値観への配慮
個人タクシーの強みは様々な環境の変化に対応しやすいことです。たとえばスマホやPC作業に配慮した通信環境の整備や、再生可能エネルギーを利用した運行、女性ドライバーによる女性専用タクシーなど、時代のニーズに合わせたサービスを提供できる可能性があります。今後は電動車両の普及や環境への配慮が進み、持続可能な選択肢が求められるでしょう。
まとめ:個人タクシーは厳しい条件をクリアしたタクシードライバー
個人タクシーは利用者にとって便利であり、ドライバーにとっては自己の車両を有効活用する手段となっています。そのため、利用者とドライバーの信頼関係が築かれる中で、より良いサービスが提供されることが期待されます。
利用者にとっては、個人タクシーは長い経験を積んできた信頼の証です。普段の法人タクシーとの違いを楽しみながら、好きな個人タクシーを見つけるのも良いかもしれません。